「地方で事業創出を行い、地方創生につなげること」をテーマに、各地域(静岡・秋田・熊本・小笠原諸島)で6次産業化を推進している株式会社Arinos(本社:東京都千代田区、代表取締役:古家 由也、以下 Arinos)は、新潟県の雪室を活用することで、静岡県川根本町のゆず商品のブランド化に挑戦します!!
■川根本町にて11月に収穫したゆず
■新潟県の雪室でゆずを保管
Arinosでは、地方創生の取り組みの中で、2018年10月より静岡県川根本町の農家と協業で、「ゆず事業の6次産業化」を推進しています。
ゆず栽培(1次)、商品開発、加工(2次)、販売・流通(3次)に取り組む中で、現状販売している商品において、十分な収益をあげられていないことから、ゆず関連商品に付加価値をつけ、魅力ある商品作りを行うことが課題となっています。
そこで、雪国で食品の保存方法として伝統的に行われてきた雪室での保存に着目し、雪室を使ったゆずのブランド化を進めることになりました。
雪室で保存したゆずならではの味わいを作り出し、新たなゆずの魅力を知っていただく商品開発を展開します。
■雪室とは
雪室とは、天然の雪の冷気を使って食品を保存する方法です。雪国では伝統的な保存方法として用いられており、じゃがいもやりんごなどを雪室に入れることで、甘さが増すということは知られていました。
現在では、生鮮食品だけでなく、お酒やお茶などの加工品においても雪室の効果が確認されており、雪室に入れた商品としてブランド化されています。例えば、雪室保存された牛肉をブランド化した「雪むろ芳醇和牛」では、雪室で3週間保存することで、旨味と柔らかさをさらに高めた商品になります。
出典:雪室推進プロジェクト:http://yukimuro.jp/products/
しかしながら、雪国で育てられることの少ない柑橘系を雪室に入れた事例は少なく、ゆずにおいては初の試みとなります。どのような変化が起こるか未知数ですが、柑橘類においてはマイルドな口当たりになるため、ゆずでもその効果を期待しています。
■今後の雪室の取り組み
▼STEP1:調査フェーズ(2018.12~2019.6)
今年度収穫したゆずを雪室で保管し、月ごとの成分の変化を観察します。甘み、酸味、栄養素の3点を中心に調べます。
▼STEP2:商品開発フェーズ(2019.4~2019.10)
STEP1の成分の分析結果をもとに商品企画、試作を行います。また、2019年11月のゆずの収穫に向けて、商品の振り分け量を決定します。
▼STEP3:商品販売・拡大フェーズ(2019.4~)
2019年11月の収穫でとれたゆずを雪室に入れ、本格的な商品販売を開始します。また、ゆず以外の商品も雪室に入れ、「雪室に入れる」ということを一つのブランド化の手法として確立することを目指します。
時間はかかりますが、ゆず商品の付加価値を高め、その魅力が高まったとき、若者が川根本町で働きたいと思うような事業へと一歩近づくのではないかと考えています。
■今後のArinosの地方創生の取り組み
Arinosではこのような地方創生の取り組みを全国の各地方に広げたいと考えています。そこで、現在、静岡県川根本町以外に、秋田県大仙市、東京都小笠原村、熊本県天草市の3か所において、6次産業化に着手しています。
各地域を訪問した際に、静岡県のとき同様、魅力的な地域やモノがあるにもかかわらず、良さを引き出せずにいました。生産・商品開発・流通それぞれに課題が見られました。そのとき、静岡県川根本町での6産業化の取り組みは、他の地域でもきっと役に立つと確信しました。
各地方に寄り添える存在となれるように、今後も取り組みを進めていきます。
■本件に関するお問い合わせ先
企業名 :株式会社Arinos
担当者名:鈴木 貴巳(事業責任者)、成田 陽一
TEL :03-6261-6485
Email :info@arinos.co.jp
URL :https://kintone.arinos.co.jp/