Arinos Blog

ベーシックインカム利用者インタビュー③(三谷さん)

こんにちは、BCD部門の岸川です。

「ベーシックインカム利用者インタビュー」のコーナーも3稿目になりました。このコーナーではArinosがベーシックインカムを支給している若手起業家に対して、「支援を受けることになったきっかけ」や「将来の展望」など根掘り葉掘り質問します。

現在、Arinosは6名の起業家に対してベーシックインカムを支給しています。
取り組みの詳細につきましては、以下の記事をご確認ください。
プレスリリース:Arinos、若手起業家6名にベーシックインカムを支給。

今回インタビューを受けてくれた三谷さんは大学2年生でありながら、ベーシックインカム制度を利用し起業に向けて着実に準備を進めています。今回はそんな三谷さんへ色々と聞いてみました。

■Arinosと出会ったきっかけ

岸「三谷さんはどういう経緯でArinosを知り、支援を受けることになりましたか?」

三「もともとは自分で観光関係のビジネスをやろうとしていました。しかし、やりたい気持ちとは裏腹にコロナ渦が影響したことで、持っていたビジネスの構想を実現することが厳しく路頭に迷っていました。当時は自分のやりたいビジネスが諦められず、去年の7月までビジネスマッチングサイトに掲載を続けており、その掲載がArinosとの出会いのきっかけになりました。当時のビジネスの構想を古家社長に相談したところ、『今は違う方向性にすべき』『事業立ち上げについて学ぶ時間をつくってもよいのでは』と助言をもらい、併せてベーシックインカムの提案を頂きました。
今思うとあの時に方向性を変えることが出来てよかったです。」

岸「まさに今のコロナの状況を考えると早めのタイミングで決断出来てよかったですよね。ベーシックインカムの話を聞いてどういう印象をもちましたか?」

三「事業をはじめる人にとって素直にメリットが大きいシステムだと感じました。特に学生の自分にとってはビジネス経験を積む環境として、インターン・バイトもしくは起業の選択肢しか無いので、新しい道が開けた気がしました。当時は奈良県に住んでおり地元でビジネスを行う予定でしたが、Arinosメンバーの近いところでリアルなビジネスの経験を積めサポートを受けられる良い機会だと思い、東京に出てきました。」

■支援を受けながら何をやっているのか

岸「支援を受け始めてから半年経つかと思いますが、どういうことをやっていますか?」
三「当時、やりたいことが定まっていなかったので、今自分が行うべきは『スキルアップ』だと考え、
①Arinosの『事業創出プログラム』で支援している起業家の事業計画書作成を行うこと
②起業家の事業立上げをサポートすること
という結論になりました。

岸「①、②の具体的な実施事項を教えてもらえますか?」
三「①では、不動産事業で起業を行う方の、
・事業アイデアの検討、事業計画書の作成
・営業計画、営業用資料の作成
・補助金の申請代行
などArinosのメンバーにサポート頂きながら、事業の根幹に関わる部分に携わらせて頂いています。
作業だけをやるというよりも、主体的に自分で考え事業を推進しているという感覚が持てています。事業を推進するにあたり、根拠を示すための調査からはじまり、検討・提案と一通り行わせてもらっているので、着実に経験を積むことが出来ていると感じています。
②ではポートフォリオの作成ツール事業を構想している起業家に対して、
ノーコードツール『.bubble』を用いてMVP(MinimumViableProduct:実用最小限の製品)の制作/提供を行っています。実際に起業家と要件をすり合わせながらアプリとしてあるべき姿を壁打ちし、開発を行っています。特に
・今後、事業創出に必須となる「テクノロジー」の知見を実務レベルで身につけることが出来たこと(要件定義~開発まで)
・お客さんの構想をヒアリングし、実現までもっていけたこと
・未知のノーコードツールをキャッチアップできたこと

の3点は今後、事業にチャレンジするために必要な経験がつめたと考えています。」

岸「三谷さんは領域問わず幅広く手を上げてチャレンジしているから成長が早く見込めますよね!実際にスキルアップ出来たと思う瞬間はどのような時ですか?」

三「やりたいことに手を上げてチャレンジできる環境は本当に有難いです。この環境が一番自分にとってスキルアップにつながっています。経験が無くてもある程度任せてもらっている感覚があり(もちろん最終的にはサポート頂くことが多いですが)、手を上げたからには『自分でなんとかしなきゃ』という感覚があります。お客様に対する価値提供に必要な内容で『自分が持っていないスキル』をカバーするために本やYOUTUBE動画でキャッチアップを常に行っています。ここでインプットした情報は『知識』ではなく『スキル』となっている感覚があります。基本的なビジネス面においても、とあるサービスにおいてはベンダーの調査・選定、決裁のとり方、サービス提供における原価の考慮など実践ベースでサポートを頂きながら習得することが出来ています。」

 

■ 支援を受けてみて感じたこと

岸「現在、ビジネスを本格的に経験していると思いますが、三谷さん自身、何かかわりましたか?」

三「色々ありますが、大きく2つの変化を感じています。

1つめ:事業推進のポイントを抑え、実践的な視点で考えられる様になったこと
周りに起業している人が多くおり、彼らは自分の事業を推進する中で、大きく成長していると感じていました。自分も同じように成長を遂げたいと考え、起業にチャレンジしましたが、「事業化する」ところまで至らず、成長の機会も逸しておりました。起業すると同義の経験をサポート有の環境で得られていることに本当に感謝しています。
実際にやってみて肌感覚で事業のつまずくポイント・抑えるべきポイントが分かるようになってきました。毎回、Arinosメンバにサポートが入ってもらうことで考慮出来ていない点が浮き彫りになるため、当時の自分は事業に対しての考えが甘かったと思うことが多いです。結構楽観的に考えていたなと思います(笑)

2つめ:視野を広げて考えられるようになったこと
実際に事業に携わる前までは、インプット(本など)の情報がメインで自分なりのビジネスに対するセオリーを持っていました。ただ、実践をする中で、インプットするだけではだめで、アウトプットすることも学びにつながると実感しました(大切なのは、インプットとアウトプットのバランスである)。
もともと「起業は資金がないと出来ない」「能力が高くなければならない」と考えていましたが、事業の立ち上げ方には色々な方法があることも知れました。また、ビジネスで重要なマネタイズや事業のスケールの考え方を実践を通じて習得できたことは大きかったと思います。」

■これからやりたいことについて
岸「三谷さんは今後のキャリアプランをどの様に描いていますか?」

三「事業立ち上げを行いたいです。そして、Arinosとの協業体制を築きたいです。特に事業領域にコダワリは有りませんが、クロージングを見据えた事業推進がしたいと思っています。今やっている『あきたWEB』のノウハウを転用して自分でもサイト運営やサービス提供を行うことでArinosの事業と結びつけるみたいな構想も良いなと考えていたり(笑)あと、ストック型のビジネスに興味があります。ただ、まだまだ事業家として独り立ちするには甘いと感じることが多く、この環境でさらに事業立ち上げの経験を積んで多くのことを吸収していきたいです。並行して自分の事業展開も行っていきたいと思います。」

岸「この調子でベーシックインカム支援のメリットを活かしながら三谷さんのキャリアを実現していければ何よりです。そのためのチャレンジの後押しやサポートはお任せください。Arinosとの協業体制のご提案、期待しています!!!」

インタビューを通して三谷さんのこの半年の取り組みと今後の方向性について良い形で棚卸しが出来ました。こう考えてみると、三谷さんは自分で仕事を取りにくる姿勢があるからこそ、人よりも多くの経験を積み成長が出来ているのだと思います。

三谷さん、インタビューありがとうございました。